2021年8月15日日曜日

コピペ 松本哲哉教授、「サンモニ」で感染拡大にも国会閉会を続けるなら「人災と言わざるを得ない」 スポーツ報知

 国際医療福祉大学の松本哲哉教授が15日、TBS系「サンデーモーニング」(日曜・午前8時)にリモート生出演した。

 番組では、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長が急速な感染拡大を受け、今後2週間は東京都の人流を「7月前半の約5割にする必要がある」と提言したことを報じた。その上で百貨店の地下食品売り場などの利用を控えるよう求めたほか、お盆の時期に帰省や旅行などが増えることを念頭に、県境を越える移動を自粛するよう呼びかけた。

 出演者から感染の拡大にも国会が開いていないことに疑問の声が出た。司会の関口宏から国会を閉会している状況を聞かれた松本氏は「1日2万人の感染者が出て、東京でも自宅で療養されている方が相当な数2万人の方、そして1万数千人の方が入院調整中、本当に災害レベルの状況だと思います」とした上で「政府などがこのまま国会なども開かず、具体的な策もせずに見ていくのであれば人災と言わざるを得ない。これだけの状況を認識していただけるのであれば、早急に具体的に何らかの感染を抑える方の策もしっかり対応していただきたい」と提言していた。


2021年8月10日火曜日

コピペ AERA dot. 五輪閉会式で選手が次々に途中退席 懲りない橋本会長「パリとの差に愕然」と酷評殺到

「日本人であることが恥ずかしい」

 SNS上でこう酷評の声が殺到したのが8日夜に行われた東京五輪の閉会式だ。

 

 閉会式は東京スカパラダイスオーケストラの演奏で、様々なパフォーマーが登場。リフティング、縄跳び、けん玉、スケートボードを演じた。NHK中継によれば、この演出は「東京の昼下がりの公園」の様子を再現したものだという。続いて佐藤健作氏による日本の和太鼓演奏、ダンサー・アオイヤマダさんのソロダンス、東京音頭などが行われた。

 五輪旗が小池百合子都知事から3年後の開催地・パリのイダルゴ市長に引き継がれると、橋本聖子組織委員会会長、IOCのトーマス・バッハ会長が挨拶。最後は俳優の大竹しのぶさんが子供たちと一緒に登場し、宮沢賢治作曲作詞の「星めぐりの歌」を合唱した。

「閉会式は2時間15分でしたが、正直長く感じましたね。五輪でトップアスリートの演技を見た後に、なぜダンスやスケボーを見させられるのか。橋本さんやバッハ会長の挨拶も『長い』と苦情が出た開会式の教訓を全くいかしていない。7分間のスピーチでしたが、選手たちは次々と寝そべっていました。閉会式の途中で選手村に帰る選手も多かったです。最後に出てきた大竹さんも気の毒でした。子供たちと共に美声を響かせていましたが、日本人を含めて世界の人達はこの演出の意味が全く分からない」(スポーツ紙記者)

 視聴者だけではない。現場にいた選手や関係者も微妙な雰囲気を察知したのだろう。フェンシングの五輪メダリストで国際連盟副会長の太田雄貴さんは、閉会式中に行われたIOC選手委員の就任式に出席。

 現場の様子を自身のツイッターで発信していたが、バッハ会長のスピーチ中は、「海外選手達がギブアップし、選手村に帰ったり、寝そべったりしている中、日本選手団はスピーチをしっかり聞いておられます。これは学生時代に校長先生に鍛えられた成果と推察しております」と笑いを誘っていた。

 SNS、ネット上では案の定、批判の声が殺到した。

「誰が演出したかわからないけど、シドニーや北京やリオの閉会式に比べて地味であったし、全体的に調和がとれてない。ただ乱雑に平凡な出し物の連続で見ていて、すごい、美しい、すばらしい、こんな印象は全然湧いてこなかった。日本には世界的な有名人が少ないから仕方がないけど、1年も延期して猶予の期間はあったのだからアニメ系を工夫して入れたら良かった。最後の大竹しのぶさんの登場は、日本人でもあんまり意味がわからず、聖火まで消してしまった。外国人の方が見て、なおさら意味わからなかっただろう」

「閉会式で相変わらず何が言いたいのか訳が分からんなあとうんざりしていたら、パリのプレゼンテーションを見て目が覚めましたMBXが会場を縦横無尽に走りながら紹介して『競技場から外へ』のコンセプトを明確に伝え、飛行機が市街地を低空飛行で飛び、マスクをしていない市民が密集してアスリートを祝福するプレゼンは、日本とは絶望的な差がありました演出家の技量の差が明確に出た閉会式であり、日本文化の素晴らしさを1ミリも伝えなかったこの演出家を選んだのは何故かと恥ずかしくなりました」

 閉会式を見たテレビ関係者も厳しい評価をこう下した。

「演者の方々は本当に頑張ってくれたと思います。演出がもう少し何とかならなかったと思いましたね。世界の人達に『どう見られるか』という視点が決定的に欠けていました。日本人に伝わらないのだから、世界中の人達に共感を得られるわけがありません。自己陶酔、自己満足の域を出ていないと指摘されてもこの内容なら反論しようがないと思います」

 開会式に続き、閉会式も選手が途中で退席し、寝そべった光景はあまり見たことがない。日本オリンピック委員会(JOC)はこの現実を見てどう感じるだろうか。(牧忠則)


2021年8月5日木曜日

コピペ 菅首相、感染激増で「再選どころではない」窮地に 医療方針を転換、次期選挙は自民過半数割れも  東洋経済オンライン

 東京五輪閉幕が迫る中、政府が突然、東京などコロナ感染爆発の状態に陥りつつある地域を対象に、入院治療は原則的に重症患者などに限定する方針を打ち出したことで、国民の不安や不満が爆発している。

 コロナ感染者への医療方針の大転換ともなるだけに、関係者の間でも「政府が医療崩壊を認めた」「まさに後手後手」などの批判が噴出。与党の自民・公明両党も政府の方針撤回を要求する異常事態となっている。

 菅義偉首相は急きょ、医療関係者に協力を要請するなど、国民の理解を得ようと躍起になる一方、「今回の措置は必要な治療を受けられるようにするため」と方針を撤回しない考えを表明。ただ、今回の方針転換について政府は専門家に相談せず、与党への事前報告もしなかったことも明らかとなり、批判・不満を増幅させている。

現場から「すでに医療崩壊」の悲鳴

 新規感染者は4日、14都府県で過去最多を更新。焦る政府は5日、「桁違いの感染急増で局面が変わった」(西村康稔経済再生担当相)として、まん延防止等重点措置の対象地域に福島、愛知など8県の追加を決定した。都内の自宅療養者は過去最多を更新し続け、現場では「すでに医療崩壊」との悲鳴が相次ぐ。

 菅首相は4日のインタビューで「重症化のリスクのある方は入院していただく。悪化したらすぐ入院ができる態勢をつくる」などと国民の理解を求めた。しかし、ネット上では「患者の切り捨てだ」と大炎上し、「菅首相は即時退陣」がトレンド上位となるなど、国民世論が菅政権を窮地に追い込みつつある。

 事の発端は政府が2日、感染者が急拡大している地域で、入院は重症患者や重症化リスクの高い人に限定する方針を決めたことだ。これを受けて菅首相は3日、首相官邸で日本医師会の中川俊男会長らと会談し、コロナ感染者の新たな療養方針への協力を要請した。

 会談で菅首相は、中等症患者のうち、酸素投与が必要な人や糖尿病などの疾患がある人は入院対象になるとの基準を示した。中川氏は会談後、記者団に「中等症1でも医師の判断で入院させることでいいと確認したので、(国民には)安心していただきたい」と述べ、政府の方針に一定の理解を示した。

 しかし、この政府方針に対し、与党や自治体から不満や注文が相次いだ。公明党の山口那津男代表は3日の菅首相との会談で、中等症患者向けの病床や人員の拡充を強く要求。菅首相が期待する「抗体カクテル療法」について、「点滴を行える場所と機会を有効に生かせるようにすべきだ」と指摘した。

 同日の自民党の二階俊博幹事長と公明党の石井啓一幹事長の会談では、石井氏が「中等症患者は治療してもらえないのではないかと不安を抱く」と強い懸念を伝え、与党として政府にきちんとした説明を求める方針を確認した。

 全国知事会会長の飯泉嘉門徳島県知事も同日、田村憲久厚労相とオンラインで会談。その中で飯泉氏は「中等症で入院対象から外れる場合の客観的な基準を示してほしい」と求め、田村氏は「医師の判断で必要なら入院させて問題ない」と自治体や医師の判断を優先する立場を繰り返した。

 こうした状況について、立憲民主党の枝野幸男代表は同日の党会合で、「自宅療養は言葉だけで放棄としか言いようがない。まったく危機対応がなっていない」と厳しく批判。共産党の志位和夫委員長もツイッターに「大きな危険を伴う政策転換だ」と投稿するなど、政府に方針撤回を求めることで足並みをそろえた。

あふれる「患者切り捨て」との批判

 コロナ治療の最前線で奮闘する現役医師では「感染者が増えて受け皿がないから入院させないというのは患者の切り捨てだ」などの批判があふれている。連日のようにテレビ情報番組などに出演している医師は、方針転換を決めた菅首相に対し、「無為無策だ。この人に政治を司る資格はない。すぐ辞めるべきだ」などとツイートした。

 国会は8月4、5日、衆参両院の厚生労働委員会で閉会中審査を実施。与野党委員とも政府を追及し、田村厚労相は防戦一方となった。政府コロナ対策分科会の尾身茂会長は、「この件(政府の方針転換)に関して相談、議論したことはない」と明らかにし、委員会室は騒然となった。

 尾身発言について田村厚労相は「病床のオペレーションの話なので政府で決めた」と説明。「このままでいくと中等症で入らないといけない方が病床に入れずに在宅で対応できないことが起こる。中等症で呼吸管理している重い方々は入院するが、中等症でも軽い方は(病床を空けることで)重い方が来たときに入れるような状況を作る。国民の命を守るために必要な対応だ」と強弁した。

 ただ、方針転換を最終決断した菅首相はこの事実を知らなかったとして、「厚労省は(尾身氏に)必要な相談をすべきだった」と厚労省の対応を疑問視した。田村氏は5日の参院厚労委で「反省している」と述べたが、政府内の混乱を露呈した格好だ。

 こうした政府の迷走に、4日の閉会中審査で公明党の高木美智代氏が「撤回を含め、検討し直してほしい」と要求。立憲民主党の長妻昭副代表(元厚労相)は「人災だ」と口を極めて批判した。これを受けて立憲民主、共産、国民民主の主要野党3党の国対委員長は同日の会談で、政府に方針撤回と臨時国会の早期召集を求めることで一致した。

 菅首相や政府への批判が渦巻く中、自民党の二階幹事長が3日、菅首相の任期満了(9月30日)に伴う自民総裁選について、「再選が当たり前」と発言したことも批判を増幅させた。二階氏は「現職が再選される可能性が極めて高い。菅首相に『続投してほしい』との声が国民の間にも強い」と菅首相続投支持を明言した。

尾身氏は感染者数に悲観的見通し

 二階氏はさらに、「総裁選は総裁たりうる人が手を挙げる、そういう人が複数あった場合に選挙になる。今のところ複数の候補になる見通しはない」として、現状では菅首相の無投票再選が当然との見方を示した。

 この二階氏発言もネット上で大炎上。「二階氏はボケている」「真夏の怪談で失笑の嵐」「(菅首相と)2人でどこか違う国へ行って永遠にやっていれば良い」などと過激で辛辣なコメントがあふれた。

 緊急事態宣言発令以降も東京を中心に新規感染者は増え続け、一向にピークもみえてこない。感染爆発の象徴ともなる東京の1日当たりの新規感染者数について、4日の閉会中審査で1万人に達する可能性について問われた尾身氏は、「最悪の場合はそういうこともある。来週ぐらいには6000、7000、8000といういくつかの幅のある中で(増えるが)、急に下がることはない」と悲観的見通しを示した。

 自宅療養者はすでに1カ月で10倍をはるかに超えて激増が続く。菅首相が期待するワクチン接種も停滞し、抗体投与も入院患者優先となれば劇的な効果は見込めない。まさに「コロナ禍の現状は、戦後経験したことのない国家的危機」(首相経験者)ともみえる。

 8日に閉幕する東京五輪は日本選手の史上最多を大幅に更新する金メダルラッシュでお茶の間を熱狂させている。しかし「この熱狂は政治とは別世界の話で、国民の間には最悪の事態を想定せず、根拠なき楽観主義で医療態勢崩壊を招いた菅政権への怨嗟の声が満ち満ちている」(自民長老)のが実態ともみえる。

 4日には東京地検特捜部が公明党衆院議員の絡む不正融資仲介事件で強制捜査に着手したことも与党を動揺させている。選挙アナリストの間では「このままなら次期衆院選で自民の単独過半数(233議席)確保は困難」との予測も出ている。与党内では二階氏の続投支持とは裏腹に、「もはや、再選どころではない」(閣僚経験者)との声が勢いを増している。


2021年8月3日火曜日

コピペ 「スポーツには人命を救う力はない」医師が五輪礼賛ムードに抱く底知れぬ怒り

東京五輪が開催される中、全国では1日あたりの感染者数が1万人を超えるなど、新型コロナウイルスの感染が拡大している。医師の木村知さんは「医療現場で働く身からすると、五輪の熱狂が異次元の世界に見える。五輪に関する世論の手のひら返しが、戦時下と重なり恐怖さえ感じる」という——。

開会後に急速に変わった空気

とうとうコロナ禍のなか東京五輪が開催されてしまった。

新型コロナ感染拡大が収まらない状況で開催中止を求める声は高まり、スポンサー企業でさえも五輪から距離を置く姿勢を見せ始めた。それにもかかわらず、開催は文字通り強行されてしまった。

その後も感染者の急増は止まらない。都内での新規感染者はついに3000人を超え、今や過去最悪の状況となった。このままではこの傾向は収まるどころかいっそう拡大、医療崩壊ももう避けられないだろう。

開催前の5月22日と23日に東京新聞などが行った世論調査では、中止すべきという意見は60%超、多数派であった。しかし開会式が開催され、じっさいに競技が始まり日本人選手が金メダルを獲得し始めると、その空気は急速に変わり始めた。

NHKは総合、Eテレともに終日五輪一色。民放でも今まで開催に懐疑的な意見を流していた番組ですら、手のひらを返すように日本人選手の活躍ぶりを歓喜と興奮にあふれる声で大々的に取り上げるようになったのだ。

未曾有の感染急拡大の一方で、反対の声を無視して開催に突き進んだ政府、それに無批判に迎合して五輪礼賛番組を流し始めるメディア、さらにそれらの番組に嬉々としている人々の声を聞くと、ウイルスそのものへの恐怖にも増して群衆心理への恐怖を感じずにはいられない。

感染者急増の中の五輪開催こそ緊急事態だ

「ここまで来たのだから、いまさら引き返せない。どうせやるからには小難しいことなど言わずに楽しもうではないか」

「ここで中止してしまったら選手たちが可哀想。賛否両論あったけれど、もうやると決まったのだから皆で選手を応援しようよ」

「心配だったけど、開会式を見て気が変わった。だんだんワクワクしてきた。やっぱり開催して良かったんじゃないかな」

「私は五輪反対派。ネット署名までしていたけど、いざ日本人選手のメダルラッシュ見てしまうとやっぱり感動! 選手は悪くない。もうテレビから目が離せない。選手たちを応援します!」

まさに政権の思惑どおり。ネットやテレビではこのような意見をたびたび見かけた。こうなれば、延期や中止の世論は五輪礼賛へと一気に雪崩を打つことになる。そして「この期に及んでまだ中止を叫んでいる人」は一転、"ややこしい人"とのレッテルが貼られて少数派になってゆく。菅義偉政権が確信を持って期待していたのは、まさにこの現象であろう。

NHKが先頭に立って、日本人選手の活躍を嬉々として伝えた直後のニュースで感染者急増を報じ、またそのニュースが終われば何事もなかったように熱狂中継に戻る、というまさに絵に描いたようなディストピアを体現しているが、この極めて奇異な現象を、今や地上波で公然と批判する者は皆無だ。これぞ危機的緊急事態ではないか。

医師からは五輪の熱狂が異次元の世界に見える

私は診療所の医師であるし、主たる業務は訪問診療だから、発熱外来も担当しているとはいえ新型コロナ感染者の治療全般を担っているわけではない。しかし自分が診察した患者さんからの陽性確認を今まで経験したことのないハイペースで次から次へと実体験している私にしてみれば、開会式後から手のひらを返したように五輪礼賛ムード一色となったテレビ番組を観るにつけ、まったく異次元の世界に来てしまった感覚に陥らざるを得ないのである。

無邪気に熱狂している人たちにとってコロナは、じっさいに自身が感染を経験したわけでもなく感染した人に接したこともなければ、現実でない異次元の出来事に思えてしまうのかもしれない。それならば合点もいく。

そもそも今回の五輪招致は、国民の共感を喚起するために復興五輪という大義名分が与えられたが、その本質は東日本大震災によって引き起こされた原発事故を覆い隠すためのものと言っても過言ではない。事故は発生から10年たった今なお収束のメドすらつかず、故郷を追われた人々もいまだに数多く取り残されている。

しかし五輪を開催にこぎつけ、日本人選手の活躍によって多くのメダルが獲得できれば、これら政府にとって不都合な負の記憶は多くの国民の脳裏から消し去ることが可能となる。じっさい、アンダーコントロールという虚偽の言葉を公然と安倍晋三前首相が用いても、招致が成功したことで、この明らかな虚偽がまるで真実であるかのようなお墨付きを国際的にも得たことになってしまった。

感染者3000人突破でも中止の考えなし

「復興五輪」がいつの間にか姿を消し、次には「コロナに打ち勝った証し」が、そして打ち勝てないことが明白になると、今度は「コロナと闘う姿」や「困難を乗り越えて成功させる」というスピリチュアルな世界に日本政府は迷入していくことになった。

政府は批判の声をかき消すように"安全安心"を必死にアピールし続けるが、その根拠を問われても頑なに明示しようとしない。「開催断念するのはどのような事態に陥った場合か」という問いに対しても不誠実な態度を貫きとおし、開催に突入した。その結果が今である。

7月28日、ついに都内での新規感染者数が初めて3000人を突破した。政府はこの感染急拡大を見ても、五輪との因果関係は証明できないとして中止する根拠とはならないとの見解を示すに違いない。じっさい菅首相は前日のぶら下がり会見において、感染急拡大の現状にあっても人流は減っているなどとして中止する考えのないことを明言。3000人突破の報を受けても記者の質問を無視して素通りした。

公明党の石井啓一幹事長は「現在の感染者数は2週間前を反映しているのだから開会とは関係ない」と発言し、IOCのマーク・アダムス広報部長も「パラレルワールドみたいなものだ」として五輪と感染再拡大は無関係との認識を強調した。

五輪だけが原因であると特定する必要はない

Twitterでは #オリンピックは関係ない というタグまで現れ、むしろ多くの人が自宅にこもってテレビで観戦することで人流を減らすことができるなどという奇妙な五輪擁護論まで出てくるようになってきた。

もちろん感染拡大にはさまざまな因子が絡みあうから、五輪という単一の因子で感染急拡大の原因を説明することはできないだろう。しかし冷静に考えれば、五輪だけが原因であると特定する必要は一切ないのである。

感染者急増と医療資源枯渇という「事実」と、国内外から多数の人を首都圏に呼び込む世界的イベントが行われている「事実」、これら2つの厳然たる「事実」が同時に首都圏に併存しているという「事実」さえあれば十分なのだ。

そしてこの2つの事実が併存することによって、感染制御と医療が五輪開催によって妨害されている「事実」も生じる。この事実の存在こそが、私も含め多くの人が開催中止を訴えてきた理由である。

では五輪開催は、医療と感染制御にいかなる妨げをもたらしているのだろうか。

政府の言動の矛盾で国民の不満が爆発した

すでに多くの識者の指摘もあるが、政府の言動の矛盾がその最たるものと言えるだろう。緊急事態宣言を出し不要不急の外出をするなと国民の行動制限をしておきながら、国内外から多くの人を呼び込み、あげくに五輪関係者の行動制限は形ばかりのものとしていた。飲食店での酒類提供を制限させておきながら、競技会場の中ではアルコールを提供しようとしていた。これらの「五輪は特別」というメッセージは少なからぬ人たちに「五輪がよくて、なぜ私たちは我慢しなければならないのか」という気持ちを芽生えさせた。

じっさい五輪のために作られた7月22日からの4連休、都内の人出は緊急事態宣言がなかった去年7月の連休よりも大幅に増加した。これは国民の我慢の限界が、政府の矛盾に満ちたメッセージによって爆発したものと言えるだろう。

これらについて「政府は誤ったメッセージを出してしまった」と批判する声があるが、私の見方は少し違う。政府が感染拡大を真剣に制御しようとしていたにもかかわらず、その本心と異なったメッセージを出してしまったならその通りだが、これまで政府が国民に示し続けてきた言動は、それとはまったく異なる。私に言わせれば、これらは「誤ったメッセージ」ではなく「感染制御よりなにより五輪開催が最優先である」との政府の「本心からのメッセージ」だ。

「熱中症」の観点からも五輪開催には疑問が残っていた

実は私はコロナ禍以前から東京五輪開催には反対だった。理由は猛暑だ。詳細については2019年に上梓した拙著『病気は社会が引き起こす インフルエンザ大流行のワケ』(角川新書)で論じているが、新型コロナの流行がなくとも真夏の東京でのスポーツイベントはあまりにも危険だ。そもそも開催してはならないのだ。すでに熱中症による被害者が五輪選手に出始めているが、被害者は選手にとどまらない。

"猛暑下でも五輪開催できる"という誤ったメッセージによって、子どもたちも危険にさらされるのだ。今は夏休みのはずだが、通勤電車にはあきらかに運動部員とみられる生徒たちが大きなスポーツバッグを背負って乗ってくる。

本来、熱中症の危険がある状況での屋外運動は禁止だ。しかし五輪が開催されてしまっている現状では、行政としても猛暑の危険を大々的にアナウンスできない。「五輪はできるのに、なぜ部活はダメなのか」いや「部活が危険なら、五輪も危険ではないのか」という声が高まれば、せっかくの五輪フィーバーに水を差すことになってしまうからだ。

猛暑による危険を国として認めてしまえば「晴れる日が多く、かつ温暖であるため、アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候」との虚偽を用いて招致したことを改めて全世界に知らしめてしまうことにもなる。

五輪が医療現場に余計な負荷をかけているという事実

当然ながらこの状況で部活を行うことは感染にも大きなリスクだ。じっさい高校生の部活でクラスターも生じている。今回の五輪開催は炎天下でのスポーツ全般を正当化し、それによって子どもたちを熱中症の危険にさらすとともに、新型コロナ感染リスクさえも負わせている。これらは五輪開催さえしなければ防げたはずだ。

新型コロナの急拡大によって医療体制が逼迫し始めてきた状況で、行政は医療機関に対してコロナ病床の拡充のため通常診療の縮小や不急の予定手術の延期を検討するよう要請している。その首都圏には五輪が数万人の余計な人口増加をもたらしている。そしてこれらによって増えた人たちにも新型コロナに限定しない医療需要が生じ得る。熱中症と新型コロナでただでさえ逼迫する医療現場に、さらに余計な負荷をかけているのが東京五輪なのだ。

#オリンピックは関係ない という人たちの思考からは、こういう医療提供体制への視点と配慮が完全に欠落している。開催されたことと感染急拡大は無関係だとしきりに強調するが、そもそもその因果関係など問題ではない。五輪開催が感染制御と医療提供体制の足を引っ張り妨害していることが最も重要な問題なのだ。

五輪と戦争が孕んでいる「装置」

それに引き換え、日本人選手が金メダルを多数獲得しようが、素晴らしいプレーが感動を与えようが、逆境を跳ねのけて出場した選手が希望をもたらそうが、これらの事象には私たちが現在直面している新型コロナ感染急拡大を抑止する能力も効果も一切ない。人命を救うことももちろんできない。「スポーツの力」など、今の状況ではまったく無力なのだ。

「ここまで来たのだから……」「ここで中止してしまったら……」という気持ちは、ひとつの感情としては分からなくもない。しかしその感情を国民の総意であるかのように位置づけることは非常に危険だ。先の戦争、私は当事者ではない。しかし歴史を学べば知ることはできる。何度も踏み止まったり引き返すことができた時点があったにもかかわらず、批判や懸念の声はかき消され、結果、わが国は多くの尊い人命を失った。

「私、本当は今回の東京五輪には反対だったんです。でもいざ始まったら連日のメダルラッシュに胸が熱くなった。選手たちを応援しよう!」と開会式後に言い出した人と、かつて戦時下で「私、本当は今回の戦争には反対だったんです。でもいざ始まったら連戦連勝に胸が熱くなった。兵隊さんに感謝しよう!」と手のひら返しをしたといわれる人に、私はまったく同じメンタリティを見る。

当然ながら五輪と戦争は別ものだ。同列に語るべきではないとの声も知っている。しかしそのどちらも国の威信や愛国心という、統治者にとって国民をコントロールするにあたって極めて有用な「装置」をその根底に孕んでいる。

「敗戦の日」を目前にして感じる恐怖

この危機的状況で五輪さえも中止できない国が、もし戦争へと向かう状況に置かれた場合に引き返すことはできるのだろうか。戦争となれば人が死ぬ。スポーツの負け試合とは比較にならない次元が違う「屈辱」に、国民はいとも容易く感情的になるだろう。「ここで引けるか、仕返しだ」という世論は雪崩をうって開戦慎重論を踏み潰し、よりいっそうの泥沼にハマっていく……。五輪すら中止できない国においては容易に起こり得ることではなかろうか。

「選手は悪くない」「選手を批判するのは違う」との言葉もよく聞かれる。たしかに選手には五輪開催の適否を決める権利も手段もないかもしれない。しかし選手もアスリートである以前に、ひとりの人格ある人間である。意思表示を行う権利も手段も有している。猛暑やコロナ禍の中での五輪開催について、不安や不満をひとりの人間として発言することはできたはずだ。

今からでも発言してもいいはずだ。心の中にそうした不安や不満があるにもかかわらず、それを自由に発言することのできない「空気」が彼らを覆っているとするならば、それは戦時下となんら変わらない。

「やると決まったからには、自分のできることを全力でやるだけです。日の丸を背負って」という選手たちの言葉、それを無批判に絶賛する声が、開会式というほんの数時間のイベントを契機として急増してしまう群衆のメンタリティ。「敗戦の日」を目前にして、こうした選手たちの姿を出征兵士の姿に重ねあわせて底知れぬ恐怖を感じる私は、妄想におかされた、ややこしすぎる人間だろうか。

---------- 木村 知(きむら・とも) 医師 医学博士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士。1968年、カナダ生まれ。2004年まで外科医として大学病院等に勤務後、大学組織を離れ、総合診療、在宅医療に従事。診療のかたわら、医療者ならではの視点で、時事・政治問題などについて論考を発信している。ウェブマガジンfoomiiで「ツイートDr.きむらともの時事放言」を連載中。著書に『医者とラーメン屋「本当に満足できる病院」の新常識』(文芸社)、『病気は社会が引き起こす——インフルエンザ大流行のワケ』(角川新書)がある。 ----------


2021年8月2日月曜日

コピペ 東京五輪の総費用は4兆円に 莫大な赤字のツケは国民や都民が払うことに

 コロナの感染急拡大に加え、開会式の楽曲担当ミュージシャンや演出担当が直前に辞任、解任に追い込まれる異常事態が続いた東京五輪。こんな状況下で、五輪をやる意味があったのだろうか──。選手たちは連日、必死の頑張りを見せているとはいえ、そんな思いが拭えないオリンピックとなった。

 大会の"価値"を考えるうえで、重要な問いがある。「私たちは、この五輪のために、いくらツケを払わされるのか」である。

 東京都と国の「大会経費」と「関連経費」の合計額は、都が1兆4519億円、国が1兆3059億円になる。この金額は都と国の一般会計から支出されており、財源はいずれも税金だ。

 それだけではない。五輪閉幕後には国民と都民がさらに追加負担を求められる可能性が高い。その原因は、「無観客開催」による組織委員会の赤字だ。

 組織委の大会経費の財源は、スポンサー料収入やIOC負担金、チケット売り上げなどで賄われているため、原則として税金は使われないことになっている。しかし、無観客開催になったことで900億円を見込んでいた「チケット収入」のほとんどが入らなくなった。

 組織委の武藤敏郎・事務総長は7月20日の会見で「昨年大会が開かれていたら収支は調っていた自信があったが、今になっては無理なことはご承知の通り」と大赤字が不可避であると認めている。

 東京五輪ボランティアの問題点を描く『ブラックボランティア』など五輪に関する著作があるノンフィクション作家・本間龍氏は「チケットの赤字は序の口」と指摘する。

「組織委の資金不足は深刻で、昨年末には東京都から調整金として150億円を借り入れていたほど。チケット収入は使ってしまって返金の財源に困っている。また、有観客開催のフルスペックを想定して会場の資材や飲食物の調達契約を結んでいるから、無観客でパーになっても業者への支払いは残る。感染対策費もかさんでいる。

 そうした費用やチケット代の返金で赤字や追加負担は2000億円以上に膨らむ可能性がありますが、組織委は批判されるのが怖いから赤字の金額は大会が終わるまで言い出せないのでしょう」

 公益財団法人である組織委員会の基本財産はわずか3億円(国と都が折半出捐)。巨額の赤字をまかなう資金力などない。

 政府(国)と都の間では、赤字負担の押しつけ合いが始まっている。五輪招致時の立候補ファイルでは、大会が赤字になった場合はIOCは負担せず、開催都市の東京都が原則として穴埋めすることになっている。

 そのため、丸川珠代・五輪相は会見や国会で「都が財政的に補填できない事態はおよそ想定し難い」と発言、加藤勝信・官房長官も「万が一組織委員会が資金不足に陥った場合、東京都が補填する」と同調し、それに対して小池百合子・東京都知事は、「想定外の事象が生じた場合はIOC、政府、組織委を含めて協議が必要」と国にも分担を求める構えだ。

「追加費用は第一義的には東京都が負担し、払えないときは政府が責任を持つことになっている。都はオリパラや感染対策で財政が圧迫されているのは事実。最終的には半々ずつ出すことになるのではないか」(本間氏)

 国と都のどちらが赤字を補填することになっても、政治家が自腹を切るのではない。一般会計から拠出するなら税金や公債発行が財源となり、国民や都民がツケを払う。

 組織委の赤字の他に、国や都の五輪感染対策費も膨れあがっている。赤字補填や追加負担を含めると五輪の総費用は「4兆円」に迫ることになりそうだ。

 テレビ観戦しかできない五輪に、それだけの価値があったと思う国民はどのくらいいるだろうか。

※週刊ポスト2021年8月13日号


2021年7月29日木曜日

コピペ 宮内庁が官邸に不信感 天皇陛下の五輪開会式リモート参加の可能性あった

 最高気温は34℃。夜になっても蒸し暑さの残るその日、東京・国立競技場の貴賓席「プレジデンシャル・ボックス」で、天皇陛下は約4時間、東京五輪の開会式を見守られていた。冷房もないボックスの中、御椅子の背もたれから体を離し、ピンと背筋を伸ばされていた。そのお隣に雅子さまはいらっしゃらない。隣に座ったのは、菅義偉首相だ。"事件"が起きたのは、開会式の終盤、陛下が開会宣言をされたとき。

 IOCのバッハ会長の紹介を受け、マイクの前に立った陛下が宣言を始めても、隣の菅首相はぼんやりと陛下とは別の方向を見やったまま。その奥の小池百合子都知事が目配せしながら席を立つと、それに気づいた菅首相も慌てたように立ち上がった。その様子は日本全国、いや、全世界に生中継された。

「今回の騒動には"不敬"という声まであがっています。お粗末だったのは、陛下のおことばの途中で立ち上がったこと。座って聞くのであれば最後まで座っていればよかったんです。陛下の宣言を立ち上がって聞くのか、それとも座って聞くのか、それすらコンセンサスが取れていなかったのでしょう。組織委員会や官邸側が真摯な気持ちで開会式に陛下をお迎えするつもりだったのか疑いたくなります」(皇室ジャーナリスト)

 組織委員会は開会式から4日後の27日、一連の騒動について、起立を促す場内アナウンスが流れなかったとし、「混乱が生じ、申し訳ない」と陳謝した。しかし、ある政治ジャーナリストは「菅首相が皇室を軽んじていることの証左だ」と話す。

「菅首相は皇室への思い入れの深い人ではないといわれています。東京五輪にしても、1年延期という前代未聞のことがあったのだから、『名誉総裁』を務められる天皇陛下や宮内庁にはとりわけ、方針や進捗を細やかに報告しつつ、調整しながら進めるべきでした。

 しかし、陛下のご意見を賜るどころか、まったく説明もせず、いわば"放置"してきました。配慮のカケラもなかった。だから、開幕直前までゴタゴタが続き、"陛下が開会式のスタジアムにいらっしゃらないかもしれない"という緊急事態まで引き起こしたのです」

 波乱の幕開けとなった東京五輪。その日に至るまで、陛下側と菅官邸との間では信じられないような暗闘劇が繰り広げられていた。

なぜあんなものが出るんだ

「亀裂」が表面化したのは、五輪開幕1か月前の6月24日、西村泰彦宮内庁長官の「拝察」発言だった。西村長官は五輪開催について、陛下が「新型コロナウイルスの感染拡大につながらないか、ご懸念されていると拝察している」と発言し、反響が広がった。実は、官邸にとって寝耳に水だったという。

「菅総理は西村長官の発言に"なぜあんなものが出るんだ"と仰天していたといいます。それまで菅総理は、"両陛下は当然、要請に応じて五輪に出席されるもの"と安易にタカをくくっていたので、このとき初めて陛下の五輪への疑念に気づいたのでしょう」(官邸関係者)

 それまで、「菅総理が両陛下の五輪出席を巡って議論や検討をしているのを聞いたことがなかった」(別の官邸関係者)という。つまり、このときにやっと菅官邸は事態の深刻さに気づき、大慌てで、陛下の五輪出席に向けた調整に踏み出したのだ。そもそも陛下の疑念が表に出ざるを得ない「布石」もあった。

「拝察」発言の2日前、菅首相の姿が皇居・宮殿にあった。陛下に対して国政について報告する「内奏」のためだ。その日のテーマの1つが東京五輪だったという。

「当時は菅総理が有観客での開催に強くこだわっていたので、陛下は五輪における感染対策について総理に確認されたはずです。しかし、具体策なき"安心安全"を繰り返すばかりの総理が、陛下が納得される説明をしたとは到底思えません。

 また、当然のように"陛下も雅子さまも五輪の行事には全部出てください""外国からの賓客の接遇も全部やってください"と伝えた可能性すらある。陛下は、それまでも五輪の方針や進捗について何も知らされずにいたことに違和感を持たれていたであろう上に、そうした内奏での首を捻らざるを得ないようなやり取りがあって、一気に陛下の疑念が頂点に達したからこそ、長官の『拝察』発言につながったのでしょう」(前出・官邸関係者)

 そこまで「溝」が深くなってしまっていた以上、両陛下の五輪への参加の調整がスムーズにいくはずがなかった。

「宮内庁は陛下をお守りする立場として、菅官邸に不信感が強かった。一部には、"具体的な感染対策がとられない以上、陛下は開会式で会場を訪問されず、リモートで参加される手段もあり得る"という強硬な意見もあったようです。

 しかし、菅首相としては、各国首脳やバッハ会長ほかIOC幹部が会場入りするのに、陛下がリモート参加では面目も丸潰れです。それだけは絶対に避けたいとなった。なんとか陛下にスタジアムにお越しいただくために、水面下ではギリギリの調整が進められたようです」(前出・政治ジャーナリスト)

※女性セブン2021年8月12日号


2021年7月19日月曜日

コピペ NEWSポストセブン 小池知事の「観客上限は政府の方針に沿って」発言 政府に判断丸投げ 2021/07/19 07:05

 東京に4回目の緊急事態宣言が発令されるなか、東京五輪は「無観客」で強行開催される。政治家は国民に根拠なき楽観論を振りまいて開催へ"特攻"していった。

 国民を危険に追い込んだ政治家と五輪貴族は、「祭が始まれば、そんな怒りなど忘れるさ」とタカをくくっている。だからこそ、その亡国の発言をきちんと記録しておかなければならない。

 昨年3月24日、当時の安倍晋三・首相はトーマス・バッハIOC(国際オリンピック委員会)会長との会談で五輪の1年延期方針を決め、「人類が新型コロナに打ち勝った証として、完全な形で開催する」と語った。

 小池百合子・東京都知事も言動の無責任さでは負けていない。昨年3月には安倍氏の「完全な形」発言を「ここは安倍総理の考え方と共通している」と支持していたが、感染拡大で旗色が悪くなると次々に責任転嫁発言を繰り出した。

 東京が3回目の緊急事態宣言下にあった今年5月に米国政府が日本への渡航中止勧告を出すと、「アメリカの委員会が『東京オリンピック・パラリンピックについては問題ない』というメッセージを出していると聞いている」と米国五輪委員会の"お墨付き"を理由に開催は可能との見方を示した。

 さらに、6月に政府の新型コロナ対策分科会の尾身茂・会長ら専門家有志が「無観客開催が望ましい」と提言すると、政府に判断を丸投げするような次の発言をした。

「観客の上限は政府の方針に沿って決める」

 その小池氏の後見人的存在の二階俊博・自民党幹事長も五輪を混乱させた。今年初めには、

「スポーツ振興を図ることは国民の健康にもつながる。『(五輪を)開催しない』という考えを聞いてみたいくらいだ」

「選手は観客がいたほうが良いに決まっている」

 と言っていたかと思うと、4月の菅首相の訪米直前に「『これ以上、とても無理だ』ということであれば、すぱっとやめなければならない」と中止論をぶち上げ、その後も会場での酒の提供禁止や無観客開催に言及してきた。

 一見、民意に敏感なように見えるが、「五輪に失敗したら菅首相だけに責任を負わせるための予防線。五輪を政局に利用している」(自民党ベテラン議員)との見方が有力だ。

※週刊ポスト2021年7月30日・8月6日号