2020年8月31日月曜日

コピペ 自民総裁選は“菅圧勝ムード”…安倍首相をさらに追い込む「3つの大誤算」

自民総裁選は"菅圧勝ムード"…安倍首相をさらに追い込む「3つの大誤算」

日刊ゲンダイDIGITAL / 2020年8月31日 14時0分

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"飛べない男"汚名返上はムリ(安倍首相と岸田政調会長)/(C)日刊ゲンダイ

 ポスト安倍レースの号砲が鳴り、自民党内では暗闘が繰り広げられている。長らく本命視されてきた岸田政調会長はまったく浮揚せず、二階幹事長に急接近する菅官房長官が急浮上。この状況を苦々しく思っているのが、安倍首相だという。菅政権の誕生は、安倍首相にとって大誤算だという。

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 安倍首相にとって、最初の誤算は、禅譲しようと考えていた岸田政調会長がいつまでたってもパッとしないことだ。操りやすい岸田氏を首相に就け、院政を敷く計画だったが、難しくなってしまった。

 "飛べない男"と揶揄されてきた岸田氏も、さすがに今回は「次を担うべく、しっかり努力していく気持ちは変わっていない」と出馬意欲マンマンだ。しかし「次期首相は誰がふさわしいか」の世論調査での支持は1ケタ台に低迷。国民的人気の高い石破元幹事長に圧倒されている。

「モリカケや桜疑惑など数々の不祥事を抱え、訴追の懸念が消えない安倍さんは、従順な岸田氏を後継とすることで身の安全を確保し、キングメーカーとして影響力を保持する算段だった。ところが、岸田氏は知名度も人気もサッパリ。さらに間も悪く、総理の辞任会見当日は地方行脚中で党臨時役員会を欠席。政権獲得に向けてまとめた初の政策集の出版は新総裁が決まった後になりそうです」(自民党関係者)

 岸田氏の初著書「岸田ビジョン 分断から協調へ」は9月17日に出版予定。新総裁を選出する両院議員総会は15日開催で調整中で、敗北後となればドッチラケである。

キングメーカー君臨構想は破綻寸前

 ここにきて現実味を帯びてきている「菅政権」も、安倍首相にとっては誤算だという。この8年間、首相—官房長官のコンビでやってきたが、2人の間にすきま風が吹いていたのは公然の秘密だ。天敵である石破氏の総理就任を阻止するため、次善の策として、菅政権を容認しているようだが、内心は複雑だという。

「官邸官僚に取り込まれた安倍さんは、次第に菅長官を遠ざけ、とりわけコロナ禍をめぐる対応では完全に外していた。屈辱的な扱いをされた菅長官は内心、恨み骨髄のはずです。安倍さんが頼みにする盟友の麻生副総裁も叩き上げの菅長官を見下し、反目し合っている。安倍さんにとって不気味なのは、"モリカケ桜"といったスキャンダルの真相を菅長官が熟知していることです。いつ暴露されるか、安倍さんは心が休まらないでしょう。総裁選が大接戦となれば、菅新首相も大きな顔をできないでしょうが、現状では圧勝ムード。大きな権力を握る可能性があります」(永田町関係者)
 
 長期政権を終えた後、安倍首相はキングメーカーとして自民党に君臨することを考えていたが、キングメーカーとしての地位も、「菅政権」の誕生によって、二階—菅コンビに奪われる可能性がある。

 権力をほしいままにし、国家を私物化してきた安倍首相も官邸を出てしまえば"ただの人"。次期政権に"100倍返し"の恥辱を味わわされ、司直の手に落ちることになるのか。

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